2023.09.05
今回は、知能検査についてのお話です。
知能検査も含め、心理検査をする最大の目的は、
困りごとのメカニズムを明らかにすることと言えます。
困りごとに知的な能力が関係していることが考えられるとき、知能検査が役に立ちます。
ただし、知能検査からだけでは、困りごとのメカニズムを明らかにすることはできません。
知能検査から見えてくるのは、あくまで「~のようだ」という仮説であって、
絶対ではないからです。
では、検査から得られた仮説からどのようにして困りごとのメカニズムを明らかにしていくのでしょうか。
そこで大切になるのが、実際に困りごとが生じている場面や日常生活についての様子に関する情報です。
当相談室でも、心理検査を行う際、ご本人や保護者の方から詳しくお話をおうかがいしています。
それだけでなく、実際の記録をお持ちいただくこともあります。
例えば、字をバランス良く書けない、誤字が直らないなど、学習上の困りごとをお持ちお子さまが
ご相談にいらっしゃる場合は、学校で使っているノートをお持ちいただくようお願いしています。
当相談室には、知能検査を希望していらっしゃる方が沢山います。
このコラムを読んでくださっている方の中にも、知能検査に興味を 持っていらっしゃる方は少なくないのではないでしょうか。
心理検査に興味はあるけど、どんなものかよく分からない、決めかねているという方もいらっしゃるかも知れません。
もしそのような方がいらっしゃいましたら、このコラムを参考にしていただけたら幸いです。