2023.08.08
先日テレビを見ていたら、WBCで日本代表の監督を務められていた
栗山英樹さんが「組織のあり方」について話しておられました。
なんとなく流していた番組でしたが
気付けば「それは素晴らしいチームになるよなぁ」と聞き入ってしまいました。
たくさん印象的な話が出てきたのですが
中でも印象に残ったのは「年の離れた世代の選手にどう向き合ったか」
というエピソードでした。
これは様々な職場で出てくる課題かもしれませんね。
栗山さんは「上はそれについて悩むということが大事」と置きながらも、
「常識なんてないという姿勢で選手と真正面からぶつかること」を大切にしていたそうです。
少し前までは野球のバットは上から下に振り下ろせと教わっていたのに、
今では大谷翔平選手もメジャーの選手も下から上にすくいあげるように
スイングしてホームランを連発しているんだとか。
たった数十年で世の中は逆のことを言うのだから、常識なんて存在しない。
だから指導する際は「あなたの方が正しいことは世の中にいっぱいあります。それは捨てないで下さい」
と伝えていたそうです。
自分はダメな人と思われているのかも...と感じながら聞くアドバイスよりも、
自分の価値観や存在そのものは肯定されていると感じながら聞くアドバイスは
より素直に受け入れられますよね。
栗山さんのこの思いが伝わって、それぞれがチームのために頑張ろうと
思える土壌が作られていたんだなぁと感嘆していました。
もう一つ、栗山さんがよく使っているという言葉が
「刮目相対:人は三日もすれば驚くほど成長するから目を見開いていなければならない」
という言葉だそうです。
本当に選手一人ひとりを見て尊重していたことが伝わるエピソードですよね。
世界一のチームの真髄に少し触れられた瞬間でした。