コラム

第38回 家族との会話に「Iメッセージ」

2022.11.21

皆さんは身近な人とのコミュニケーションを大切にしていますか? 

 

「どうしてこんなに散らかすの?」 

「遅くなるなら連絡してよ」 

こんな言葉が家族の間で飛び交っているのではないでしょうか。 

 

生活を共にしているからこそ つい感情的に伝えてしまう...。 

しかも相手も感情的になってしまい 時には言い合いに…。 

 

言葉の奥底には「わかってほしい」という気持ちがあるだけなのに、なぜかうまく伝わらない。 

どうすればもっとうまく伝わるのでしょう。 

 

実は上の2つのセリフにはある共通点があります。 

この2つはどちらも主語が「あなた」なのです。 

 

「どうして(あなたは)こんなに散らかすの?」 

「遅くなるなら(あなたが)連絡してよ」 

 

主語に「あなた」が隠れているメッセージは攻撃的に聞こえてしまうのです。 

これを「 YOUメッセージ 」といいます。 

 

逆に「わたし」が主語のメッセージは「 Iメッセージ 」といいます。 

試しに2つの文章を Iメッセージ にしてみましょう。 

 

「片付けてくれたら(私は)嬉しいな」 

「遅いから(私は)心配したし、夕飯の時間も決まらなくて(私は)困ったんだよ」 

 

YOUメッセージと比べるとだいぶ柔らかい印象を与える表現です。 

これなら相手を感情的にさせてしまう心配もありません。 

 

私たちは「悲しい、楽しい、嬉しい、寂しい、ありがたい」など、自分の気持ちを表す言葉を 

身近な人であればあるほど 伝えることを忘れているのかもしれません。 

 

本当は怒りたいのではなくわかってほしい、そんな自分の気持ちに気づいたとき、 

「本当は何が伝えたいんだろう」と一呼吸おいて、 

「心配した」「~してくれると嬉しい」といった簡単な I メッセージから試してみてはいかがでしょうか。